ネタと燃えと萌えが三大栄養素。過去を振り返るのが特技です
というものが欲しくて仕方がありません。でも二万三千円もするので買えません。ていうか二万三千円の本買うんだったら一万六千円の指輪が欲しいよ(この前店で一目惚れしたらしい
「お前、銀時の過去を知りたくねェのか」
微かな嗤いの混じった問い。その声の主に、新八はしばらくじっと視線を注いで、それからぽつりと零した。
「……アンタ、実は結構野暮なんですね」
返ってきた答えが予想の外の内容だったらしく、隻眼の獣は語調を上げた。
「あぁ?」
そんな短い言葉の中にも嗤いが混じっている。この男の癖なのか、と考えながら、新八は肩をすくめた。目の前にいるのは人を人とも思わない所業をやってのけるテロリストだったが、何故か新八は身の危険を感じていなかった。殺すつもりなら出会い頭に斬りつけられているだろうし、何より向こうから話を振ってきたのだ。しばらくは大丈夫だろう。そう思ったのかもしれない。新八は再び口を開いた。
「アンタは知らないかもしれませんけどね、江戸に住む人間と付き合う時、守らなきゃならないことが三つあるんです。
一つは、生国を聞いてはいけない。
もう一つは、年齢を聞いてはいけない。
そして最後が、家族構成を聞いてはいけない。
つまりは過去を聞いちゃいけないってことなんですよ。江戸っていうのは流れ者が多い街です。かぶき町なんかは特にね。色んな所を転々として、最後に辿り着く街がここなんです。まあ、僕みたいに生まれた時から住んでるような人間もいますけど、とにかくそんなだから、お互いのプライバシーは絶対なんです。ここではタブーだし、何よりすごく無粋なことなんですよ、人の過去を知ろうなんていうのは。だから僕は、銀さんの過去を知ろうとは思いません。まあ勿論知りたくないって言ったら嘘になりますし、銀さんが話してくれるなら聞きますけど、」
そこで言葉を切って、新八は男をしっかりと見つめた。
「アンタから話を聞こうなんてこれっぽっちも思いませんよ、高杉さん」
名前を呼ばれて、高杉はニタリ、と笑った。新八のはっきりとした拒否の言葉と態度と、何より目が愉快だった。子供故の純粋さを持ちながらも、呆れと、淡白さと、そして強かさが綯い交ぜになった目。ただぬくぬくと育っただけでは持ち得ないその視線の強さに、高杉は興味を覚える。
「ガキ、お前なかなか面白ェな」
「そうですか。こっちは全然面白くないですよ」
思ったままを言うと、嫌そうな声が返ってきた。それにまた笑いが浮かぶ。
「ここんとこデカい祭りもなくてなァ。いい退屈凌ぎになりそうだ」
そう目を見て言ってやると、心底嫌そうな表情と、ホント悪趣味だなアンタ、という言葉を残して面白い子供は踵を返して去って行った。その後姿を見ながら高杉は、銀時には勿体無ェかもな、とうっすら考えて煙管を口に銜えた。
手元に置いても、損はしないかもしれない。
正確には江戸の長屋に住んでる人に聞いちゃいけない三つの事項なんですけどね。ちょっといじりました。銀新←高とか、高新とか、ものっそい好物です。マイナーとか言うな。本人がよく知ってる(ぁ サイト巡ってたらハマったんだよ!
しかし、今ブログを見たら、誰もウチを復活&YGOサイトだとは思わんだろうなあ……。かといって銀魂コンテンツを独立して作る気も今んとこないし。だからお題でやってるんだけどねー。
今日のSSと微妙にリンクしてるのが上で欲しいって言ってた江戸時代語辞典。これがあったら時代ものパラレルとか書きやすいだろうなーと思います。言葉とかもちゃんと使えたら面白い。銀魂ならほぼそのままトレース出来るしな! それに純粋に江戸の風俗に興味あるし、大学の授業でも使えそうだし。まあ今んとこ金がないので購入は夢のまた夢ですけどね!
さて、明日は二限から専門科目だから遅れずに行かなければ。水曜日は国文デーです。
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