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ネタと燃えと萌えが三大栄養素。過去を振り返るのが特技です
2024年05月19日 (Sun)
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2011年06月04日 (Sat)
 一人の少年がいた。
そして少年は独りだった。
少年には願いがあった。

「親友が欲しい」

どんな時でも裏切らない、そして裏切られない親友が、少年は欲しかった。
そしてそれは与えられた。一つのパズルとその番人によって。
少年は手に入れた。親友を、仲間を、そして好敵手を。
少年は知った。あらゆる感情を。
友と分かち合う喜び。
理不尽な敵に対する怒り。
好敵手と相対する時の昂揚感。

そして常に共にいる片割れへの愛情と。
それを失った時の欠落感と悲しみを。


「……彼を知って、彼と共に過ごした時間は、僕の中のすごく大きな部分を占めてるんだ」
そう話すその人は、懐かしむような、切ないような顔をしている。
「そこだけはこれから何があっても、誰に会っても崩せない部分なんだよ。それがたとえ―――君でもね、十代君」
伏せていた目を上げて、オレをじっと見て彼は言う。ああ、この人に優しさがなければよかったのに。そうだっらこの人がこんな顔をすることもなかったのに。けれど、そんな仮定は恐ろしく無意味だ。
「それでもいい、って言ったらどうしますか」
「え……?」
だってそうだろう。彼は彼だ。そしてオレはそんなこの人しか知らないのだから。
「あなたの心の大事な部分を、オレはどうこうしようとは思いません。だってそれがあって、それもひっくるめて今のあなたがあって、オレはそんなあなたが好きなんですから。全てを心に抱きしめて、そして歩き続ける強さを持ってるあなただから、オレは好きになったんです」
呆然としている彼に、今のオレの精一杯の言葉を贈る。
「忘れられないままでいい。その上で―――どんなに狭くてもいい。あなたの心の中に、オレの住む場所はありますか」
ねえ、愛してるんです、心の底から。
彼はじっとオレを見た。その目には様々な思いが渦巻いていて、複雑で美しい色をしている。やがて彼は口を開いた。
「―――君は、強いね。強くて、優しくて、まっすぐで」
泣きそうだ、と言いながら笑う彼に手を伸ばす。彼はその手を取ってくれた。そのままオレは彼を抱きしめた。
「ありがとうございます。生まれてきてくれて。オレの前に現れてくれて。愛してます。ホントにありがとうございます、遊戯さん」
強く抱きしめたオレの背中に温かい感触がして、オレも泣きたくてしょうがなくなった。


 


お誕生日おめでとうございます武藤遊戯!

一応ツイッターでも叫んだけど、サイトで何も無しっていうのも切ないので(私が)、必死こいて何とかおたおめSSを上げようとしました。結果? ごらんの有様だよ! どこがおたおめ!? そして海表じゃねえのかよ! すいませんウチ海表中心表受けサイトなんで! ていうかネタの神様がくれたのがこれだったのでもう書くしかないと思ったんです、時間的な意味で。

一時間クオリティで心底申し訳ないですが、こんなんでもお祝いの気持ちは超籠めてます。何てったって今年で今年でAIBO受けに落っこちて十年ですからね! ちょっとブランクはあるけど!←出戻り組 これからも愛し続けるよ!
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2011年01月30日 (Sun)
年が経つにつれ、遊戯はあの男に似ていった。
纏う雰囲気の話だ。頂点に立つ者の自信を身に付けた。

それとは逆に、戦い方から奴の色が消えていった。
柔軟な強さ。あの男の戦術を確かに受け継ぎながら、遊戯以外には出来ない戦い方をする。


「不変のものなどないということか」
「一概には言えないけど、そういうこともあるんじゃないかな。例えば僕と君の関係だって、」
そこまで言って遊戯はこちらの首に腕を回してきた。
「最初はただのクラスメートってだけだった。でもそこにライバルっていう関係が加わった。それから今は、」
腕に力を入れて、俺の顔を自分の顔の傍にぐいと引き寄せて、
「こういう関係も加わってる。……ね? 色々と変わっていってるでしょ?」
息のかかる距離でそう囁いてにこりと笑う。
「……そうだな。では、これからどうする? 更なる関係を築くか?」
遊戯の腰に手を添える。細い。確かにこんなところは変わっていない。
「うーん、新しい関係を増やすのはもういいよ。でも発展はさせたいな……深める方向で」
「いいだろう。嫌というほど深めてやる。泣いても止めんぞ」
「……君のそういうところ、変わらなくて大好きだよ」
遊戯はそう言って、自分から二人の距離をゼロにした。





……最初の四行いらなくね? 最初に考えた文章なのに。もっと整合性とか一貫性とを考えるべき。
最近さっぱりワープロソフトを起動してないのでリハビリ。ちょっと書かないだけでえらいことになりますねコレ。
不変のものと可変のものがうまく混ざり合ってるのがいいんじゃないかなーと思ったのが多分きっかけ。あと私の中で社長とAIBOの関係性の変化っていうのが、クラスメート→ライバル→恋人っていう風に段階が上がっていくんじゃなくて、一つ一つプラスされていくイメージっていうのを表現したかった。まあクラスメートっていうのはだいぶ薄まってるんだけど。ライバルであり恋人っていう甘ったれ過ぎない関係(だと思う、私は)が理想。かといってどっちかがデュエルをやめたら(想像はつきづらいけど)恋人関係も消えるのかというとそうじゃないと思う。それまでの付き合いの中で相手を理解できていれば、カードを手放した理由なんかに納得が出来れば、恋人として二人は成立するんじゃないだろうか。AIBOがデュエルやめたら社長はすげー怒りそうだけど。勝ち逃げは許さん! って。うう、語彙が少なくて恥ずかしい。
とりあえずちょくちょく何か書かないとなあ。本気で忘れる、書き方を。
2010年10月25日 (Mon)

『誕生日おめでとう』
「……今こっちは深夜だぞ」
『知ってるよ。だからあえて電話したんだ。どうせ会社に泊まり込んで仕事してたんでしょ? ちなみにこっちは昼の二時になるところ』
「……モクバの差し金か?」
『人聞きが悪いなあ。確かにモクバ君に君がここしばらくアメリカで仕事に追われてるのは聞いてたけど、連絡しようと思ったのは僕の意思だよ。お祝いの言葉を言いたかったし、少しぐらい休んでもらおうと思って。どうせ夕飯の後ぶっ通しで仕事してたんでしょ? あ、もしかしたら夕飯もまともに摂ってなかったりして』
「……お前に関係なかろう」
『図星だね、その反応は。そんなにパソコン見てたら目が悲鳴を上げるよ?』
「自分の限界ぐらい弁えている」
『ま、そう言うとは思ったけど。別に今更休憩を取れとか寝ろとか言わないけどさ、散々言ってきたけど聞いてくれなかったし。―――でもさ海馬君』
「……」
『僕と話してる時ぐらい、画面と書類から意識を離してくれたっていいんじゃない? それとも僕との会話は君にとって全意識を向けるには値しないのかな』
「……最近言い回しが強かになってきたな?」
『何年君といると思ってるのさ。どう言えばいいのか覚えもするよ』
「ふん。……近いうちに一度日本に戻る」
『そう。でも僕も近いうちにまた旅に出るつもりなんだ。上手く会えるといいね?』
「面白い。入れ違いになった時は探し出して無理矢理にでも帰国させてやる」
『強引だなあ』
「祝ってくれるのだろう? お前が」
『さっき言ったじゃないか、おめでとうって』
「他でもないお前から、それだけで俺が満足すると思うのか、遊戯」
『……ホント、貪欲だね』
「デュエルとお前に関してはな」
『一応喜んでおくよ。……じゃ、今度ね』
「ああ」



AIBO@日本、社長@アメリカ、時差を利用して真夜中におたおめ電話!
ってやりたかったのにときめきのとの字もねーってどういうこと。

とにかくギリギリセーフってことで誕生日おめでとう海馬瀬人! 祝えてないとか気にしたら負け!
2010年05月17日 (Mon)
※十表


「遊戯さんがそうしたいなら、縛ってくれたっていいんです。きっとそれはオレにとってすごく幸せなことだと思うから」
「十代君?」
戸惑うように首を傾げる遊戯に、十代は言った。
「オレが出来ることで、遊戯さんのためになることがあるなら何だってしたいんです。遊戯さんの喜ぶ顔が見たいから」
強く、見つめてくる目。表情も声も全てが真剣で、遊戯は魅入られたように動けなくなる。
そんな姿を見て、ふっ、と十代が表情を緩めた。
「分かってるんです。多分遊戯さんはオレを縛るなんて考えもしないだろうし、オレが遊戯さんのために何かすることでオレ自身が傷ついたりしたら、遊戯さんを喜ばせるどころか悲しませることになる……遊戯さんは優しいから、悲しんでくれると思うんです。それに自分を責めてしまうかもしれない。オレはそんなこと望んでない。だから、もう二度とこんなこと言いません。忘れてくれていいです。でも、それくらいオレは、遊戯さんのことが好きなんです」
それだけは覚えていてください、と言う十代の表情は、いつのまにかずいぶんと弱弱しくなっていた。泣きそうな、というのかもしれない。その表情に硬直が解けた遊戯は、柔らかに微笑んだ。
「そこまで想ってもらえるなんて、僕は幸せ者だね」
え、と声を漏らす十代の頬に触れる。人のことを優しいと言うけれど、この子だって十分優しい。きっと自分以上に。葛藤までもが優しくて、それが愛おしい。
「僕も大好きだよ、十代君」
頬を撫でながらそう告げる。十代は目を瞬かせたが、遊戯の言葉を理解すると、いつもの明るい笑顔で遊戯を抱き締めた。


ボカロのい.ろ.は.唄がヤンデレ攻めの歌に聞こえてきたので十表で妄想。といっても私はどうもあまりヤンデレを書くのに向いてないみたいなのでこんな終わり方に……。私がヤンデレ書こうとすると九割の確率でただの中二になってしまうのは何かの魔法だろうか。
十代は遊戯のためなら何でもしたいってくらい遊戯のことが好きで、でも遊戯がそれを望まないからそれをしないようにと思えるくらい好きでもあって、だから自分の言ったことを忘れてほしいんだけど、でも自分がそれくらい遊戯を好きなことは忘れてほしくない、そのためには自分の言ったことを覚えててもらわなきゃいけないんじゃないか、という三重の葛藤というか、葛藤の無限ループというか……そんなイメージ。もうヤンデレというかヘタレに近い気がする。んで、遊戯はそんなのをひっくるめて十代が好き、みたいな。もうどの辺がい.ろ.は.唄?

何が問題って作品中でそれを表現できてないのが最大の問題。なんか最近ちょっと創作に集中出来てなかったので文章力が劣化してるなあと自覚しました(元々が低いのは知ってる やっぱり書き続けないと駄目ですねこういうのは。リハビリしなきゃなあ。何だかんだ言って夏はもうすぐだし、いい加減サイト更新したいし。つってもまだまだオフが落ち着かないのでそうも言ってられなさげ。ちなみに今日山場一個迎えてきました。三合目ぐらいで登るの諦めたけど← ま、なるようにしかならんのでぼちぼち自分のペースでやっていきます。
2010年03月09日 (Tue)

※闇表で外/科/室


 

もう九年も前になる。アテムがまだ医科大学の学生だった時に、俺はあいつを誘って植物園に行った。五月五日の、ツツジの花が盛りの時期だった。園内を散策し、池のそばを歩いていた時、向こうから数人の客が歩いてきた。髭を蓄えた洋装の男が前に一人、後ろに一人。そしてその二人に守られるように、三人の若い女がいる。日傘を差し、いかにも貴族然とした裾捌きでするすると歩いて行く。その一群とすれ違う時、アテムは思わずといったように後ろを振り返った。
「見たか」
俺がそう言うと、
「ああ」
とアテムは返した。それからまた歩いていると、ベンチに座った男たちがしきりに先ほどの女たちのことを噂している。いずれ菖蒲か杜若、だの歩き方が霞に乗っていくようだった、だのと褒めそやしているその前を通り過ぎると、アテムが俺に言ってきた。
「真に美しい人の、人の心を動かすことあの通りさ。君も絵描きとしてそんな絵が描けるように精進しろよ」
俺は絵描きの性分として美しいものに心をすっかり持っていかれるということはない。またしばらく歩き、ふと後ろを振り返ると、樟の大樹の木陰の向こう、やや薄暗いところを行く藤色の衣がちらりと見えた。
 
それから九年間、アテムがその日のことを口にすることは一度としてなかった。大学を卒業し医学士になっても妻を貰うこともせず、謹厳実直という言葉を絵に描いたような男であり続けた。そんな男が、どれだけの熱い思いをその胸に秘めていたのか。きっと、俺ごときには推し量れない。
 
『痛むか』
 
『ううん、君だから、君だから』
 
『でも、君は、僕のことを知らないでしょう!』
    
『忘れない』
 
そう、俺はあの時のことを生涯忘れる事はないだろう。麻酔も打たずに胸を裂けと懇願したあの時の貴族と、それに違うことなく応えたアテムの姿を。その時のあの人の幸せそうな笑顔と、青ざめながらも確かに愛を誓ったアテムの顔を。
 
場所こそ違えど、二人は同じその日に前後して命を絶った。俺には分からないから、宗教に詳しい誰かに聞こうと思う。彼ら二人は、罪悪を背負い、天へ昇ることを許されないのだろうか。



高峰→王様  伯爵夫人→AIBO  語りの画家→城之内


なんか全然違う話になってしまったような……(汗 外/科/室は色んなジャンルでパロってる方がいるから結構有名かもしれません。ちなみに出てこなかったけど伯爵は社長です。相変わらず役回り超不憫!←
いないとは思いますが、書きやすいようにって話の順序とか弄ってるのでこんな話なんだーとか思わないで下さいね。あくまでパロなので。内容は一応準拠させてるつもりですが。でもやっぱり難しい。特にAIBOの性別をもう素直ににょたにしてしまうか、それともぎりぎりまでぼかすかっていう(そこかよ でもその数倍楽しい。AIBOの相手を王様にするか社長にするか考えるのとか。
しかしそろそろ社長を幸せにしてあげたいなあ……。
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