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ネタと燃えと萌えが三大栄養素。過去を振り返るのが特技です
2024年05月19日 (Sun)
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2009年01月09日 (Fri)
読み切れるかなー……。日・月と全然時間取れないのに。
そういやアニ銀最後の数分だけ見ました。銀さん女にも容赦ねーなー。っつーのと、新八よくその高下駄……じゃねえや何だっけ? ぽっくり? 何か分からんがとにかくそんな歩きにくい履物で歩いてるなー。男にはきつかろうに。ってのが主な感想。そして新EDのラストの銀さんの笑みがどう見ても凶悪面な件←


「まったくアンタって人は! 仕事一つするだけでなんでこんな怪我出来るんですか!」
イライラとした空気を纏わせながら器用に、けれどどこか乱雑に腕の傷を手当てしていく新八を見ながら、銀時はあー、とやる気のない声を出して答えた。
「悪ィ」
「そんなこと欠片も思ってない口調で言われるとものすごい腹立ちますよね」
「いだだだだ、ちょ、やめろ! 患部に爪立てるとかどんな拷問!? それに俺SMプレイは専門外よ!?」
「やかましいわこのクソ天パ!」
「でっ」
見た目だけでなく中身もふわふわした頭を一発叩いてから、新八は包帯の端をほどけないように処置した。

 今日の仕事は近所の家の屋根の修理で、やる気はないもののどうしてなかなか手先が器用な銀時だけが駆り出された。特に危険な仕事でもないので何も心配することなく、万事屋でいつも通り家事をこなしていた新八だったが、夕方になって、たでーま、といういつもの気の抜けた返事に反応して玄関に顔を出したところ片袖を血で真っ赤にした銀時を出迎える羽目になった。一瞬驚いて固まったが、すぐにアンタ何やってんだと声を荒らげて救急箱を引っ張り出して治療を始めたのだった。

「で、今回は何だってんです。パフェが空飛んでる幻覚でも見て屋根から落ちましたか」
救急箱に包帯や消毒液をしまいながら、なおも刺々しく新八が尋ねる。幸い骨に異常はなく、素人の治療でなんとかなるレベルの怪我だったが、それでも心臓に悪いことに違いはない。
「いやいや違ぇよ。いや、屋根から落ちたってのは違わねえけど、いや落ちてはいねーな。落ちかけたけど落ちてはいねーよ、うん」
「じゃあ幻覚は見たんですか」
「見ねえよ! さすがの銀さんもそこまでおかしくねーよ!?」
「さあどうだか」
新八はふんと鼻を鳴らした。
「じゃあなんでこんな怪我したんです?」
そう尋ねられて、銀時は思わず視線を逸らした。
「いや、まあ……アレだよ、うん」
「それで分かると思ってんのかパーが」
新八は思いっきり冷めた目で銀時を睨んだ。何にせよバカバカしい理由で怪我したのに違いないのだ。例えばジャンプを買い忘れていたのに屋根の上で気づいてバランスを崩したとか。首を左右に振りながら溜息をつく。
「まあなんで怪我したのかはもういいです。アンタにまともな返答は元々期待してません」
「え、それ酷くない?」
「でも! 治るまで大人しくしててもらいますよ!」
銀時の抗議を無視し、びし、と人差し指を突き付けてから、救急箱をしまうために立ち上がる。それに反論は無駄だと諦めて、銀時は床に座ったまま自由な方の手で頭をがりがりと掻いた。
「わぁーったよ……たく、そんなに怒らなくてもいーだろうが。血圧上がるぞ」
「誰のせいですか!」
「あーはいはい俺ですよー」
気のない返事をして、それからぼそっと付け加えた。
「これくらいの怪我でそんだけ怒ってたら、もし俺が死んだら血管切れてお前も死ぬんじゃねーの」
特に意識した言葉ではない。勿論銀時にしてみれば何気ない冗談のつもりで言った言葉だ。その言葉に新八は反応した。動かしかけていた足をぴたりと止め、銀時をじっと見下ろして、そして言う。
「……そうですよ」
「あ?」
「アンタが死んだら僕も死にますよ、後追って」
「あーやっぱり? そりゃあ頭の血管ぷっつんいくよなァ。……って、え?」
ぽかん、とした銀時に教え説くように、新八は同じ言葉を繰り返した。
「アンタが死んだら、僕も後追って死ぬ、って言ったんです」
「ああ成程、……ってはぁ!? お前何言ってんの!?」
銀時は顔一杯に驚きを表現した。生気のない眼をしているくせに分かりやすいな、と思いながら、新八は肩をすくめた。
「何言ってんの、って先に言い出したのは銀さんでしょう。俺が死んだらお前も死ぬって」
「いや言ったけど! そういう意味じゃないだろ!」
今度は慌てだした銀時に、そういう意味ですよと返して改めて正面から向き合った。
「少し前に決めたんです。いいですか銀さん」
抱えていた救急箱を床に置き、行儀よく正座をして銀時の前に座る。その眼は真剣そのもので、銀時は内心気押された。新八が静かな声で話し始める。
「一度しか言わないんでよく聞いて下さい。
 もしアンタが死ぬようなことがあったら、そんなことは無いのが一番ですけど、とにかくもしそんなことがあったら、僕は泣きます。泣いて怒って、それからアンタの死体の前で首を掻っ切ります。もし死体を見ることができない状態になっていたら、この万事屋で腹掻っ捌きます。アンタが誰かに殺されたなら、やっぱり泣いて、怒って、犯人殺してからやっぱり死にます。これが僕の決意です。アンタの傍にいるって決めた僕の。死んだ後だってアンタから離れるもんか」
そう言って、新八は黙った。銀時も黙ったままだった。
 どれくらい経ったのか、新八がふと立ちあがった。銀時は未だ何も言えず、それを目で追う。新八は救急箱をしまった後、自宅へ帰る準備を始めた。忘れ物がないか確認して、銀時の方を見る。
「じゃ、僕は帰りますからね。今日はお疲れ様でした。また明日」
「……おう」
かろうじてそれだけ返した銀時に軽く頭を下げて、新八は万事屋から去って行った。

 一人取り残された銀時は、それからしばらくしてようやくのろのろと体を動かした。ずっと同じ体勢だったので体が強張ってしまったようだった。立ち上がろうとしてバランスを崩し、思わず怪我をしている方の手を床についてしまう。
「いてっ」
小さく呟いて、丁寧に包帯の巻かれた腕をじっと見る。手をぐっ、ぱっ、と動かして、そのままその手で頭を抱えた。
「反則だろ、ありゃあ」
直球ストレート160キロだよチクショー。すげーな十代。いや俺だってそれくらい新八のこと好きよ? 俺だって新八が死んだら後追いとか出来ちゃうって。いやそうじゃなくて、最後の方話変わってね? 何で俺が死んだ時の話とかしてんの? ああそうか俺が言い出したんだっけ。いやでもそういう話じゃなくてさ、ていうかそもそも何の話だった? ああそうだ怪我だよ怪我の話がなんかよく分かんない方向に逸れていって、いや別に俺はそういうつもりで言ったんじゃないのよ? 軽いジョークっていうかさ、ホラ、な? って誰に言い訳してんだ俺。と一通り脳内会話を成立させてから、銀時は一つ結論を出した。
「……まあ、アレだ。アイツ泣かせたら駄目だよな。死なせても駄目だよな。つーか怒らせても駄目だよな」
少なくとも前二つは絶対駄目だな、うん、と自分に頷いてから、銀時は自宅を飛び出した。きっと家で自分のことを考えていてくれるであろう、健気な恋人のことで頭を埋め尽くしながら。


お前の覚悟はちゃんと分かった。俺もちゃんと返すから。


銀さんが怪我した理由はご想像にお任せします。多分どうでもいい理由です。そして神楽が出てこなかったのは気付かなかったことにしてください←←← ここまで完璧に二人の世界が出来上がるとは思ってなかったんだよ……!!! ていうか話のテンポが悪すぎる……orz そして長っ。誤字脱字はサイトに上げる時に直します。


スタンダールの『恋愛論』読み終わる気がしません。助けて下さい。(世界の中心でなんたら
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